2017年1月14日、SpaceXは新年一発目の打ち上げとして、去年の大爆発事故以来初のFalcon9ロケットの打ち上げを実施。「イリジウム電話」でおなじみイリジウム社の次世代通信ネットワーク用衛星10基を積んだFalcon9がカリフォルニアのヴァンデンバーグ空軍基地から打ち上げられ、見事軌道投入に成功し、さらに初となる太平洋上への1段目の着陸にも成功しました。
2016年9月1日に見事にフェイスブックの衛星を積んだロケットが大爆発した事故以来、同社は打ち上げを中止していただけに、SpaceXのCEOイーロン・マスクの動向が気になる所ですがツイッターでは「打ち上げはいい感じ。ロケットは着陸船で安定している」「衛星の放出完了。」「離陸。」と終始淡々とした様子。
一方、もはや名物となりつつあるSpaceX本社での社員を交えたライブビューイングでは、ミッションの完全な成功にスタッフたちも大興奮の様子でした。Liftoff pic.twitter.com/pcVJOvFHY2— Elon Musk (@elonmusk) 2017年1月15日
西海岸から初の1段目着陸成功の意義
今回のSpaceXの打ち上げは、普段よく使われている東海岸ケープ・カナベラルではなく、カリフォルニアのヴァンデンバーグ空軍基地で行われました。
そしてSpaceXは1段目再利用計画の為、東と西、両海岸での打ち上げのために無人着陸船を2隻用意しており、 今回の太平洋上での着陸成功が西側着陸船=『ジャスト・リード・ザ・インストラクション』初の成功となり快挙となりました。
↑無人着陸船『ジャスト・リード・ザ・インストラクション』号
これにより、SpaceXは名実共にアメリカのどの射場からでも宇宙船を打ち上げ、着陸させることに成功。同社の1段目再利用計画にいよいよ箔がつく様相を呈してきました。
何れにせよ、打ち上げが成功して良いスタートを切ったSpaceX社です。
分離した1段目が宇宙から太平洋に落ちる様子が凄い
今回のSpaceXライブでは、分離した1段目がその後姿勢制御を行い、ブーストバック、そして再突入からの太平洋上への着陸までがほぼノーカットで途切れることなく中継されました。
今まで何かと肝心なシーンに途切れていたSpXの中継ですが、今回のみるみるうちに地球に吸い込まれていく1段目の映像はかなり衝撃的です。 是非打ち上げから4分くらいから映像で確かめてください。
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スラスターで姿勢制御が行われ始めます。
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パカッとサイドの姿勢制御翼が開放されます。
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地球に向けて進路を取ります。
どんどん地球が大きくなっていきます。
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地球が近づくにつれ、振動が激しさを増して行きます。
減速のためエンジンが始動。
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ものすごい火焔と振動。
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翼で軌道の微調整がされます。
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どんどん地表が近づき、波の表面も見えるようになってきます。
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恐ろしいほどのスピードで海面が近づきます。
高所恐怖症の人にはあまりオススメ出来ない映像です。
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水滴がカメラに付き、そのスピードの凄まじさを物語ります。
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水面がハッキリと視認できます。
ただひたすら落ち続けるロケット。
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逆噴射が行われます。
エンジンの右上あたりに僅かですが着陸船が視認できます。
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どんどん着陸船が大きくなっていきます。
それにしても小さい!
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もうここまで来ると祈るしかありません。
あまりにも的が小さいです。
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着陸アームが開きます。着地まで5秒。
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最後の噴射が行われます。
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驚くほどスムーズに着陸が成功しました。
恐るべき正確さです。
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宇宙空間からわずか数分。
太平洋上には何事も無かったのかのようにロケット1段目が直立しています。
SpaceXの技術力の高さが証明されただけでなく、今回の動画を通じ改めて「如何に宇宙が近いか」を再認識させられました。
今年度も同社の動向に期待大です。
(画像はYoutubeから引用)
【打ち上げ成功】SpaceXが見事に復活。宇宙から海面まで"落ちる"様子がヤバい(IRIDIUM-1)
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