2016年10月12日から15日にかけて、東京ビックサイトにて『国際航空宇宙展2016』が開催されました。4年ぶりとなる同イベントの開催に、国内外から多数の航空宇宙製造メーカーが集結。ロッキード・マーティンやレオナルド社のCEOなどの超VIPも講演を行うなど、単に商談展示会の枠を越えた政治的にも重要な位置づけのイベントとなりました。
今回、筆者は初日の12日(水)に参加。F-35の体験搭乗に参加してきたので、その様子をレポートします。
意外とこじんまりとしてたF-35体験エリア
一般参加者にとって、今回の目玉は何と言ってもF-35のモックアップと体験搭乗。空港開催ではないので、展示もかなり限られてきますがまだまだ日本に馴染みの薄いF-35。物凄い行列になっているのでは!と戦々恐々としながら3時頃に屋外のロッキード・マーティンエリアを訪れてみると・・・
一応、列は形成されています。が、そんなに多くはなく20人ほど・・・
大丈夫かF-35!?と焦りますがなるほど、結構一人ひとりの時間が長く取られている模様。
コックピットの搭乗には、ロッキード・マーティンのスタッフがかなりうやうやしく手伝ってくれます。機体の解説だけでなく、カメラを渡せば3枚ほどの記念撮影もしてくれていました。更には、写真撮影用に「帽子を貸してくれ!」というリクエストにも笑顔で答えている模様。流石一流企業だけ合って、物凄い営業サービスです。
機体のモックアップだけでなく、F135エンジンのモックアップも展示してありました。
このエンジンがあの小さな機体に入っているとは、実物を目の前にしてみるとにわかに信じ難いです。これもプロモーション技術の一環なのでしょうか。
モックアップのタイヤはこんな感じ。
列に並んでいたのは20分ほど。休憩中の企業担当からどうにかして入り込んだ一般のマニアまで、オッサンばかり・・と思いきや、新卒っぽい重工女子も「おっきー!」なノリで並んでいました。
自分の番が回ってきたのでまずは上面を観察。
柔らかな曲線はモックアップでもハッキリとわかります。
妙な光の反射がいやらしいです。
コックピット部分。後方視界は非常に良好でした。
奥に見えるのは、このモックアップを梱包していたコンテナでしょう。更にその奥には陸自?のUH60ですかね。
コックピットに乗り込むとこんな感じ。
第一印象はとにかくモニターがデカい!視界広い!です。
視界に無駄な空白が少なく、下を確認するのに身を乗り出す必要は一切感じません。これが車なら、とんでもなく運転しやすいだろうな、と感じます。
右側を振り向いてみた図。機首が切り込んでいて、非常に広い視野角を確保することが出来ています。
同じく左側。今までF-4、F-15、F-2のコックピットに乗らせてもらった事がありますが、F-35が特に狭いとかは感じませんでした。まあ、モックアップなので実機とは全く違うかもしれませんが。
下から見ると、やっぱり背が低く見えます。
とにかくコンパクトな印象。
しかし、恐らく一番小さく感じるのは主翼ではないでしょうか。
角度の問題もありますが、主翼は非常に薄く小さく感じます。またギアが相対的に大きく見えるので、さらに主翼が小さく映っているのかも。
一応、薄っすらと日の丸が描かれています。
ウェポンベイ周り。非常に複雑な構造を有する機体下部ですが、ウェポンベイは開いた状態でしかもミサイルも搭載されていました。
左側には対艦ミサイルのようなものが。
機体末端部の大きな膨らみも印象的です。
原寸大のモデルを見てみると、本当に掴みづらい機体形状なのだなあと改めて感動します。
機体下部を眺めていたとろこ、前脚の格納部に世界各国の様々な部隊マークが貼ってありました。将来のF-35運用国にこのモックアップが持ち込まれた際、学習などに利用した部隊が貼ったものなのでしょうか。
結構種類があり、なかなか面白いです。自衛隊からは百里の302飛行隊のマークがはってあります。
アメリカはもとよりイギリス、オーストラリア、スウェーデンなどなど多数の国々の部隊が見えます。
指の腹で抑えてみた所、かなり痛かったです。
EOTSは個別にモックが展示してありました。
F-35の要であるEOTS。JSF EOTSとあったので、堂々と展示してありますね。
軍服姿の米兵も近くに居ましたが。
と、このような感じで意外とこじんまりとしたF-35モックアップ展示でした。
やはり実機でないと・・・という感じなのでしょうか。
次回は各社ブースの様子や講演の模様をレポします。
【F-35体験搭乗レポ】4年に1度の大博覧会『国際航空宇宙展2016』が東京ビッグサイトで開幕
Reviewed by 106
on
23:53:00
Rating: