アリアンスペースのパンフレットがめちゃくちゃイケてる件


先日東京ビッグサイトで行われた『国際航空宇宙展2016』。数ある企業ブースの中には、もちろんヨーロッパロケット屋の雄、アリアンスペース社も出展していました。

参考記事:【F-35体験搭乗レポ】4年に1度の大博覧会『国際航空宇宙展2016』が東京ビッグサイトで開幕 - ギャラ通|ギャラクシー通信(BBM)

そこで頂いたアリアンスペースのパンフレットが非常にかっこよく、感銘を受けたので少し内容をご紹介します。

アリアンスペース公式サイト:http://www.arianespace.com/






進化するアリアンスペース

・アリアンスペースは1980年に設立された世界で最初の商業宇宙輸送会社。
・会社設立当初は「商業打ち上げ」市場が存在するかどうかすら明確ではなかった。
・しかし現在では、静止軌道で運用中の衛星の三分の二以上がアリアンスペースのロケットで打ち上げられるに至る。
・モットーは「いつでも、あらゆる軌道に、どんな衛星でも打ち上げる」
・2014年にジョウントベンチャー企業『エアバス・サフラン・ロンチャーズ(ASL)』をESAの支援のもと設立。

・東京事務所は1986年の開設。1989年に日本初の商業通信衛星がアリアン4で打ち上げられてから25年以上、日本の商業衛星の75%がアリアンスペースを利用。

アリアンスペース 世界のリーダー

・アリアンスペースの使命は欧州の自律的な宇宙へのアクセスを実現し、 全世界の衛星事業者に商用打ち上げサービスを提供すること。

・アリアンスペースは世界の商業打ち上げ市場において、50%以上のシェアを静止衛星の打ち上げにおいて占めている。

ギアナ宇宙センター

・ギアナ宇宙センターは大西洋に開けており、北向きから東向きに至る全ての軌道への打ち上げが可能。

・北緯5.3度の赤道近くに位置していて、軌道傾斜角が極めて小さい静止トランスファ軌道に衛星を投入することができ、衛星の搭載燃料節約に大きく寄与する。

大型ロケット アリアン5

・主力機アリアン5 ECAの静止トランスファ軌道(GTO)への打ち上げ能力は10トンを越え、2衛星同時打ち上げ(デュアルローンチ)が可能。
・2016年1月には連続打ち上げ成功70回を達成し、10月にはアリアン4の74回の記録に並んだ。

中型ロケット ソユーズ

・1996年、欧州はロシアと共同出資による子会社スターセムを設立。
・ギアナ宇宙センターから打ち上げられるソユーズは、低軌道に5トン、静止トランスファ軌道に3トン打ち上げる事ができる。

小型ロケット ヴェガ

・ヴェガは太陽同期軌道(SSO)に1.4トンの打ち上げ能力を有する。
・現在、地球観測衛星の打ち上げがヴェガの受注契約の約90%を占める。

日本とアリアンスペース

・1985年の通信事業自由化によって、民間の衛星事業者が誕生。
・2016年には東京事務所設立30周年を迎えた。

次世代機 アリアン6とヴェガ-C

・2020年の打ち上げを目指すアリアン6は、再着火可能な極低温上段エンジンとモジュラー形態を採用。固体ロケットブースターを4基使用した商業打ち上げ用は、静止トランスファ軌道打ち上げ能力10.5トン、2機同時打ち上げ可能。固体ロケットブースター2基のバージョンは、今後需要増加が予想される非静止衛星の打ち上げも行うことができる。 
・アリアン6のブースターと2018年に初打ち上げが予定されている改良型ヴェガCの1段の共通化は、コスト削減に繋がる。




縦長のあまり見かけないタイプのパンフレットの左半分は、全てのページでフルサイズのグラビアが印刷されていました。
これがまた非常にインパクトが有って綺麗。イメージし易い構成となっています。
下手な解説付き写真よりもシンプルで迫力のある画像は万の言葉に勝るといった自信を感じさせます。


具体的な内容もさることながら、ビジュアル面で日本企業の一歩も二歩も先を行く欧州企業のプロモーション力を見せつけられた形となりました。

とにかく「カッコいい」。これに尽きると思います。

(画像はarianespace.comより引用)
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